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海辺のカフカ
Haruki Murakami(←漢字が分からん)の小説。

あまりに面白くて1日で読んでしまった。しかし困った事におそらく中身を殆ど理解できていないと思う。もちろんこの作品はストーリーどうこうに焦点を当てるものでは無いのだろうけど。

実を言えばこのお方の作品を読んだのはこれが始めて。国内外で評価されているのはメディア報道で知っていたけど、どういったものを書いているのかはあんまり知らなかった。友人の話によれば人間の内面を描き出すらしい。その知識のみで読んでみた。

最後まで読んでみたもののストーリーに関してはいまいちよく分からなかった。主人公のオヤジを殺した人間も分からなかったし、戦時中の山梨での事件の意味も分からない。入り口の石もナカタさんの死体から出てくるナメクジのお化けも、ねこ殺しジョニー・ウォーカー(こいつはオレでも個人的に憎い!)やカーネルおじさんも、森の奥の奇妙な村も図書館の職員の女性も、美容師のお姉さんも、主人公の母親が誰なのかも。唯一トラック運ちゃんのホシノの存在だけ現実味があった。

こうして思い返すと彼の作品を読む資格が無いのではないか、と思えてくる。単純で浅はかな思考しか持たない人間としては、読み進めるうちにこうした謎への答えを期待するようになる。オヤジが殺されれば推理小説だし入り口の石が出てくればSFのような読み方を平気でした。

作品の読解力がある人ならこうしたことなど問題にならないのかも知れない。もう一度読めば何か掴めるかも知れないけど、借り物だし。それに長いし。でもさっきも言ったようにこの作品はめちゃくちゃ面白い。そうじゃなければ一日8時間もかけて読んだりしないよ。

で、俺は全く都合の良すぎる解釈をしたわけで以下に感想。

この作品には「メタファー」と言う言葉がたくさん出てきたような気がする。もしかしたら思い違いかも知れないが、とにかく印象には残っていた。間違ってなければ「暗喩」とかそんな意味だったと思う。暗喩と言う言葉自体もしっかり理解しているかどうか疑問だが、書かれていることほぼ全てが暗喩で片付く、てかもう片付けた。書かれていることの真偽自体は物凄く曖昧で出てくるもの全てが何かの象徴のような気がした。だけどその象徴は主人公には紛れも無く「リアル」でそれが一見目的の不確かな旅が現実となっていったのだろうと思う。だから主人公には物凄く大きな意味があった。友人が言っていた「内面」をこういう風に理解した。でも「自分探し」とかそういうくだらないモノでは無い。もっと現実的で切羽詰っている感じがした。

主人公は曖昧な現実の中で何を見たのか。俺は、それが「意味」だと思う。普通曖昧なモノに意味がはっきり含まれる事はあまり無い。でも主人公は遠く離れた、全く関係の無い地で彼の身近にあった意味を見つける。彼は最後に現実世界に戻るわけだが、そこが凄く面白かった部分だ。それが主人公の旅の目的だったと思う。さっきも言ったけど俺は「入り口の石」が何なのか良く分かっていない。その他も全て曖昧な理解だ。だが、そういったものに意味を見つけようとすることが大切なのではとも思う。読んでいる側からすればそれで済むが物語の中の人物は全て真剣だ。曖昧なものの意味を必死で探している。そこが強く印象に残った。

別の友人が作品の中のホシノの言葉が印象的だと言っていた。確か彼はナカタさんを見て「俺は人生を歩むにつれて自分の中身が空になっていく」ような台詞を言う。でも彼は訳のわからない旅に巻き込まれて大きな「中身」を見つけることになる。曖昧から何かを引き出せたのだと思う。

現実社会を見れば全て曖昧と矛盾だ。パールジャムの詩じゃないけど中身はどんどん置き去りにされていく。そんな中で人間が中身を発見できるオアシスはもはや無い。オアシスどころか苦しみ抜いてやっとそれを獲得しなければならないような状況まで来ている。「自分探し」とは聞こえが良い。どこかの国の元サッカー選手(現旅ゲイ人、元ボルトンワンダラーズ。ちなみに小説にも同じ名前の人物が出てくるが、まぁ、偉い違いだ)も好き好んでやるくらいだ。でもある本によると「自分探しはナルシズムだ」とある。物凄く納得する。そこには苦しみや葛藤が無い。「自分を探す自分」がその時の「自分」だ。それで一応の完結を見せ、そしてその時の自分は時間が経てば関係の無い自分になっている。それが今俺くらいの年齢の若い奴に流行の「自分探し」だ。世間知らずの夢追いと変わらない気がする。もし「自分探し」があるならそれは現実を直視し、混沌から何とか意味を見つけるものじゃないだろうか。まさに今の現実と自分とを照らし次に向かって葛藤するものだと思う。現実を受け入れる事が今流行の「自分探し」に欠けている。曖昧なものを曖昧のままやり過ごすだけだ。

友人が言っていた「内面」と言う事を俺はこういう感じに理解した。曖昧なものから現実を見出す。意味を見つける。それが最後には人間に大きなプラスになる。ダークな部分があるとするならそれはまさに「現実」だろう。殆ど多くの人間にとって現実は暗い。でもそれを見据える力が備われば人間には可能性が残される。そうして進んで行くモノだと、この作品を読んでいて思った。 Kafkaontheshore.jpg

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| books | 02:24 | トラックバック:0コメント:3
コメント
俺は2回読んだがこの小説の意味はわからない。というかこの人の小説の代表作はだいたい読んでいると思うがすべて明確な意味はわからない。たしか彼はなんかのエッセイで「言葉で表現できるものは限られている」見たいなことを書いていた。
しかしいつもとても心に残るし胸を打つものがある。ストーリーから何を感じるかは読み手によって様々だろう。
彼の小説の主人公は誠実で、社会とうまく折り合いをつけられないでいる人物であることが多い。簡単に言うと悩んでいる人間。そんな人物が試行錯誤しながら生きていく過程を書いていると思う。その主人公の心理の描き方が個人的に好き。
たしかこの小説ではカフカ少年が「強くなりたい。すべてを受け入れることのできる強さが…」見たいなことを思っていたシーンがあった気がする。個人的にはとても好きな部分。そしてすごく誠実さを感じる。ぷにが書いたように現実を直視してそこから意味を見つけ出すということとつながると思う。

あちなみ彼の小説はすべてストーリーがめちゃくちゃ面白いので読みたかったらなんか貸します。
2007.01.26 Fri 15:24 | URL | Carles Puyol
なるほど、「表現できるものは限られていた」か。あの作品以来興味を持ち出して、この前アフターダークって作品も読んでみたんだけど、やはり分からなかった。そのうち感想書くけど。

俺は2作しか読んでないからなんとも判断つきにくいけど、なんか読んでいて「詩」みたいな感じがするんだよね。そう、凄く身近な設定だったから世界には入れるんだけど、その身近な世界にもの凄く抽象的なことが混ざるから「詩」みたいだと思った。

おっしゃるとおり「社会と折り合いのつけられない」事が分かる読み手には伝わるものがあるし、そうでなければ単なる摩訶不思議な作品なのかねぇ。でもまだ2作しか読んでないからこれから他のも進めて見ます!とりあえず次は「ねじ巻き鳥なんとか」ってやつにしようかな。古本屋で探してきます!無かったら貸して(笑)
2007.02.06 Tue 21:10 | URL | ぷに
ねじまき鳥はかなりわけがわからなかった。印象に残った作品ではあるけどね。

初期の作品 「風の歌を聴け」 「1973年のピンボール」 「羊をめぐる冒険」 「ダンス・ダンス・ダンス」あたりを先に読んだほうがいいかも。この4作品の主人公「僕」は同一人物なんだよね。俺は、他にもっとすべきことがあるにもかかわらず、初期の作品を再読し始めた。今は「羊をめぐる冒険」を読んでいる。とおしでで読むと前後のつながりがわかって面白いわ。
初期の作品はブックオフで¥105で売られてたりするので暇があったらお勧めです!
2007.02.08 Thu 21:52 | URL | Carles Puyol
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